収益物件(賃貸不動産)の購入した場合の評価
2015年7月4日
2015年7月4日
例えば、1億円の物件(内訳:土地5,000万円、建物5,000万円)を、全額借入金で購入したとしましょう。
この場合の財産評価ですが、
建物の評価は、固定資産税評価額を使います。
購入時(時価)は5,000万円でも固定資産税評価額は、0.7掛けの3,500万円ほどになっています。
これを賃貸に出すと、借家権割合(30%)が減額されますので、3,500万円×(1-30%)=2,450万円になります。
つまり、5,000万円⇒2,450万円ほどの評価になります。
一方、土地の評価は、市街地の場合、路線価で評価します。(時価の約80%)
よって、時価5,000万円×80%=4,000万円ほどになります。
これを賃貸に出しますと、借地権割合が60%、借家権割合が30%とすると、
4,000万円×(1-60%×30%)=3,280万円ほどの評価になります。
建物+土地=2,450万円+3,280万円=5,730万円
時価1億円の物件が相続税の評価では5,730万円(約57%)になります。
さらに、全額借入金でしたので、借入金▲1億円(マイナスの財産)があります。
したがって、相続財産の計算は、2,450+3,280-10,000=▲4,270万円という結果です。
つまり、相続税の税率が、仮に20%の人の場合、▲4,270万円×20%=▲854万円も相続税が減少したことになります。
もちろん、相続税の節税だけでなく、その賃貸物件の入居率が悪ければ、負の財産にもなりかねませんので、
物件の選定には十分な注意が必要です。