養子縁組について
2018年5月10日
2018年5月10日
最近、相続税の申告書の作成をしていると、養子縁組をされている方が増えている印象を受けます。
ご夫婦に子供さんがおられなくて養子を迎える場合や、お孫さんを養子にされているケースもあります。
実子がおられる場合は養子の数は1人まで、実子がおられない場合は養子の数は2人まで、
相続税の基礎控除の計算式に入れることができます。
基礎控除は、3,000万円+600万円×法定相続人の数で計算されます。
例えば、父が既に亡くなっており、母と、実子が3人おられるときを想定してみましょう。
このときに養子縁組を1人すると、母が亡くなったときは、法定相続人の数は4人になり、
従来の基礎控除4,800万円から5,400万円(600万円増)になってきます。
このような利点はありますが、実子と同じ立場(法定相続分)になってきますので、
従来は各人の法定相続分が1/3だったのが、1/4づつになってしまいますし、
遺言書がない場合は、4人で話し合い(分割協議)をすることになり、上手くまとまらない
場合も出てきますので、縁組前に慎重な検討(遺言書の作成や相続人との事前相談)が必要です。